アジサイの花の色を決めているのは、アントシアニンという色素と補助色素です。
もともとのアジサイは赤色なのですが、土が酸性だと土の中にあるアルミニウムがイオンとなり根から吸収されて、アントシアニンと結びつき青色になります。
逆に、土が中性やアルカリ性であればアルミニウムは溶け出さずアジサイに吸収されないため、花は赤色になります。
雨の多い日本では、土は酸性になりやすいので、多くのアジサイは「(微酸性)赤紫→青紫→青(弱酸性)」といった色になります。
(※アジサイの中には変化しにくいものもありますし、アントシアニンを持っていない白いアジサイは、白い花のままです。)同じ木のアジサイでも少しずつ色が違うことがあるのは、根がはっている場所によって吸収するアルミニウムイオンの量に違いがあるからです。

ちなみに、平成19年度の都立高校入試の理科(大問2)で、アジサイの花の色を題材にした問題が出されています。
といっても「先生と生徒の会話文」の中で長々と語られているだけで、問題を解くには、ほとんど関係がありません。
ただ理科が苦手な生徒は、『難しいかも…』と途中で嫌になってしまい、投げやりに解いてしまったかもしれません。

都立の理科(大問2)の出題方針は
「日常生活に関わる探究的な活動を通して,複数の領域にわたる事物・現象について,基礎的・基本的な知識及び技能をみるとともに,科学的な思考力,判断力をみる。」
となっています。

日常生活と理科の関わりを意識した学習を続けていきましょう。

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